2009年11月18日水曜日

Business and Law のプレゼン




今日は一日かけてプレゼンテーションの日でした。
科目はBusiness and Law。
結構長い期間授業を受けていますが、なかなかとらえどころのない授業です。
新聞記事や実際にあったビジネス上の出来事をとらえつつ、
現在世界で起きていることと自分自身の立ち居地を確認しようというような内容です。

そんな授業の最終課題がプレゼンテーションでした。
FTなどを読んで、プレゼンしてね、というわけです。

われわれのグループは金融危機とその回復、またその回復プロセスを継続的に続けられるかどうか、というところに焦点をあわせた内容で作りました。また、MBAホルダーとしてそういった経験・知識を将来の意思決定の際に、どようやって適用していくかということです。

プレゼンテーションの際にはかなり緊張します。他の国々の学生の英語力が、必要以上に高い、というか異常なレベルなので、英語圏での外国人丸出し、という僕の英語力では、「どうしたら恥をかかないか?」というところにばかり、意識が行きます。そんなわけで、昨日なども、放課後学校に残って、グループメンバーとプレゼンのトレーニングをしたり、家に帰ってからも、妻にプレゼンを聞いてもらったりと、地道な下準備をして望んでいます。

今日はそして、いつもよりもあまり緊張せずに臨めました。
自分自身によいイメージを持ったり、あまり細かいことを気にしないという工夫をしました。
また、これまで4-5回くらいは動揺のプレゼンテーションをやらされているので、いい加減なれてきたというところもあります。

僕個人のイメージでは、ソフトな感じで、落ち着いて、周りをよく見てプレゼンしようというイメージでしたが、実際に始めると、やはり少なからず緊張した状態で、急いだ感じでの発言、そして少々強め、攻撃的な状態になってしまいました。気にするほど攻撃的ではないのですが、自分のインサイドで、少なくとも、ソフトで落ち着いた気分を維持することはできなかったというわけです。

これは僕個人にとっては面白い観察です。気分はやはり状況にあわせて変化していくので、無理に気分を作り出すというのも自然の流れに逆らっていると考えています。ですから、今回のケースでも、ソフトな気持ちを目指しつつ、空気の流れに身を任せるイメージを持っていました。その空気とは、周りのクラスの環境でもあり、自分の抱えるプレゼンをするというタスクそのもの、そして自分自身の能力もカウントできると思います。結果、やや攻撃的な気分になったいうところに、自分自身の現在の状況が見出せるわけです。つまり、まだプレゼンというタスクに対して、完全なリラックスを持つことはできないということです。ただ、完全に臆病な感じでプレゼンに臨むという状況からは明らかに脱却できていて、その難しい状況に対して戦うという姿勢を持てるところまできているというわけです。

ただ、僕の目指すイメージは、プレゼンの場で、わかりやすく流暢な英語で話すばかりではなく、そこに演劇性というか、例えば体の動きですとか、手の振りですとか、顔の表情の変化ですとか、口調の変化ですとか、トーンの変化、音量の変化とか、そういったことをインプロビゼーションで、正に場の空気にあわせて表現するという状態にあります。こういうことをするためには、単純に準備をするというのではなく、場の空気や聴衆の反応を受け止めるフレキシブルである程度リラックスした心理状況が必要となります。また、そういった心理状況を生み出すためには、発音とかグラマーの間違いとか、言葉を思い出せないとかそういうもっと技術的な部分で不安を持たずに自由に場に臨めるようになっている必要があります。今回の僕のプレゼン時の心理状況では、聴衆が話しについてきているかどうかということに対して、注意を払える状況ではありませんでした。

まあ、なんにしても、今日のプレゼンでは最低限のハードルを越えることができていたと思います。英語力の増強や場へのなれといったところも含めて、成長を感じることができているので、さらにもう10歩くらい実力を伸ばしたいところです。

実際問題、課題とかグループワークとか、授業での理解とか、非常に重い負荷がかかっている中で、一度ならず自信がへしおられて、マジでやっていけないんじゃないかと思う状況があるわけですが、そのたびにチャレンジ精神を忘れずに、地道に戦いを続けていくことこそが、この学生生活で必要なこと、そして、人生全体を通じて必要なことだと感じています。

2009年10月28日水曜日

Value added IT














今日はITの授業です。
今週はこのITの授業の集中攻撃で、月曜日と火曜日が一こま(3時間)今日水曜日が二こま(6時間~一日中)という状況です。

この授業はおそらく現在のVlerickの名物授業で、恐ろしくエネルギッシュな教授が体中でITの戦略論を表現するという内容になっています。また、やたらとケースやグループワークを取り入れる傾向があり、今日はすでに二度グループワークのために個室に送り込まれています。

この先生は、学生たちの一生の思い出に残る授業になると言い切っているように、複雑なIT戦略の思考プロセスをやたらみっちりと塗りこめられている感じです。

クラスでは参加するだけで、先生が異常なエネルギーを発散するばかりではなく、こちらもつられて恐ろしい量のエネルギー消費が要求されるので、一こまだけでもへとへとになります。

今日は朝から、昨日の疲れと、今日の授業に対する恐れから、学校にあまり行きたくないという状態でした。そしてやはり、へとへとになりながら、現在授業を受けています。後半日、がんばります。。。

世界TOP10 MBA




先程、ヨーロッパ経済紙、EconomistのMBAワールドランキング2009が発表されました。

私の所属するVlerick MBAは昨年の14位から10位にポジションをあげています。
The Economistは英国のクオリティーペーパーの一つで、世界的影響力があります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/エコノミスト

と、同時に、英国の出版ですから、必然的にヨーロッパや英国の学校が他のランキングに比べて上位に来る傾向があります。それでも、今回Vlerickはヨーロッパの学校の中でも4番目にランキングしていますので、ヨーロッパのMBAの中で限定しても、ヨーロッパを代表するMBAプログラムの一つであるといえそうです。

今回ランキングで評価されている点は、卒業後就職率(100%)、給与のアップ率、卒業生のネットワークといった点です。教育の質、学生の質に関しても、他に劣らないとみなせそうです。

Vlerickは他の学校に比べて安価な授業料で、ハイレベルの教育を受けることができ、キャリアチェンジにも大きな力を発揮するので、大変投資効率の高い学校だといえるかと思います。日本人の学生の多くも私費で来る場合が多く、ハングリーにビジネススキルを鍛えるには、最適な学校かと思います。

今はまだ、日本での認知度は低いので、MBA受験者の皆さんにとっては、面白い選択肢の一つになるのではないかと思います。
The Economist MBA ranking 2009
http://www.economist.com/business-education/whichmba/

2009年10月26日月曜日

9月から10月末までに行われた授業

これまで行われた授業のリストです。

1.Managing Across Cultures
2.Tutorial Economics
3.Financial Accounting
4.Managerial Aspects of European Integration
5.Tutorial Statictics
6.Entrepreneurship
7.Leadership Module
8.Value Added IT
9.Business and Law
10.CSR and Business Ethics
11.Marketing Management
12.Decision Sciences
13.Human Resource Management
14.Career Serrvice

という科目です。やはり、短期間で相当詰め込まれているという感じがしますね。
今のところついていくのでやっとですが、
得た知識で何かを調理してみたいですね。

2009年10月10日土曜日

ここ最近の授業を振り返ってみる。。。

更新間隔が開いてしまいましたが、今日までにいくつかの授業を受講していました。リーダーシップ、IT、マーケティング、CSRなど。また、毎週金曜日にはキャリアサービスも行われています。

今のところ学校から配られたバインダーは10冊ほどになっています。学校側は、新しい教科が一つ始まるたびに、その教科の資料、スライドなどが綴じられたバインダーを配布します。同時に、教科書が指定されている教科については、その教科書も配られます。これまでに10冊のバインダーが配られたということは、長短合わせて10の教科がすでに開始され、一部はすでに終了しているということになります。Vlerickの学生も言っていましたが、USの学校などと比べると、このペースは異常に速いそうです。

これまで授業を受けてきた中で、授業の質の違いをはっきり認識しています。それは、教授の資質に強く依存していると同時に、恐らく学校の方針、目指す人物育成像、そしてその方法戦略などからも影響を与えららていると思います。

先生の資質が特に優れていると感じられるのはValue Added ITの授業でした。先生は明らかにITシステムに対する理想主義者で、理想のITシステムに対する強い愛情と情熱を感じます。とはいっても、授業内容はITの専門的内容にこだわるわけではなく、また、ITエンジニアを育成することを目的とするものでもありません。あくまで、ゼネラルマネジメントのために必要なIT知識とその活用、戦略といったところが主眼に置かれています。授業はケーススタディーとグループワークを中心に行われ、グループワークで各グループがそれぞれの意見をまとめたうえで、先生が解決策や理論を提案していくという格好です。

その他の授業では、いくつかの授業が講義形式に偏っている印象も受けています。学生のクラスでの参加度が低い授業に対しては、学生の集中力も低下してしまう傾向にあるように思えます。ただ、講義外のグループワークを増やしていくと、眼もあてられないほど学習環境がハードになってしまうので、あまりその方向を推し進めると、たぶん、オーバーヒートする学生がたえないように思えます。現状でも、アントレのプロジェクトが始まりつつあったり、そろそろインカンパニープロジェクトの準備が始まったりということで、授業から離れた独自のグループワークが不可欠になってきます。。。我々の限られた一年間という時間における作業密度は今ぐらいのレベルで十分だと思えます。現時点でも、この週末は一つの科目に対するペーパーを仕上げ、別の科目のテストの準備をしなければならず、これ自体しっかりこなせるか怪しいところがあるくらいです。。。

アントレのプロジェクトでは、ロシア人、アメリカ人、ハンガリー人とグループを組む約束を取り付けることができています。もう一人か二人、参加者を見つけようかという話にもなっていますが未定です。僕のオリジナルの希望では、日本のビジネスや商品をロシアに持ち込んで、そこからヨーロッパに流し込むようなビジネスという非常にあいまいなビジョンでしたが、何度か討論を進めていくうちに、エコロジーやグリーンエナジー関連で挑戦してみようかという雰囲気になってきています。ガッツのいる方向性だと思っています。

僕自身の最大の課題としては、教室でのディスカッションへの参加です。これは多くの日本人が抱える問題だとは思いますが、授業中に自身の意見を自由に発言することはなかなか容易ではありません。英語能力の問題や性格の問題もありますが、思考形式の違いも大きく影響しているのかなという気がしています。グループワークなどでは問題なく自分の意見を言えているので、もうちょっとの努力と心がけで、もう一歩成長できるのではないかと考えています。Vlerickの学生の多くは、英語がネイティブであるわけではありません。アメリカ人やイギリス人もいますが、大多数は英語が外国語の学生です。それぞれが、それぞれの国のアクセントをもっています。ですから、僕が日本語のアクセントで英語を話したとしても、英語ネイティブに囲まれている状態と比べて、嫌な思いをする度合いはかなり低いです。まあそれでも、教室での討論への参加を阻む壁は、低くはないですよね、、、個人的に。

2009年9月22日火曜日

Entrepreneurship

Entrepreneurship

Vlerickはランキングなどで調べると、Entrepreneurshipの評判が高い学校ということになっています。
実はResearchの時点では、いったいどういうことで、Entrepreneurship教育が行われているのか?という点が判然としていませんでした。MBAFAIRでモスクワに来ていた関係者の話からは、トータルのマネジメント教育を施すことによってEntrepreneurshipの能力を身に着けるという説明を受け、なるほどと、納得していました。

昨日が、Entrepreneurshipの初授業でした。
朝と昼の両方を使って行われた朝9時~夕方5時30分までの丸々一日の授業でした。

先生は客観的にアントレが行われる外的要因と内的要因について説明してくれて、
最後に、INSEARDの学生が作ったビジネスプランのケースを見せてもらい、
グループディスカッションをするという課題も与えられました。

このケースは印象的で、まったくつかみ所がないできの悪いビジネスプランを扱ったものでした。
現実的にこのビジネスプランはINSEARDで批判を浴び、作成者は再考を即されたそうです。

で、その後彼がどうなったかというと、まさに根性でビジネスを自費で立ち上げ、
その後NASDAQに上場するところまで成功にいたっているといいます。

そこから当然理解できるメッセージは、成功を信じること、でも決して頑固になるのではなく、
人の意見はしっかりと聞いて、成長すること、というところでしょうか。

Entrepreneurshipの取り組みは、Vlerickではこの9月から始まって、3月のビジネスプランの発表まで続くといいます。ビジネスプランはマストで、半年の期間を通じて、チームを組んでビジネスプランの作成に当たることになります。優勝したチームにはその後のヨーロッパでのコンペティションが待ち受けており、INSEARDやIMDなどが参加する大会に学校を代表して参加することになります。

さあ僕はまあどうしようかと。

Financial Accounting

週二回ずつ位の頻度でファイナンスアカウンティングを受講しています。

基本的には簿記です。

参加者のほとんどが簿記の基礎すらもかじっていない様子で、基本的なところで躓きまくっているようです。
先生は非常に丁寧に内容を教えてくれ、その上授業の中で仕分けの課題などをやってくれたりします。

僕は高校のころ、商業科で、簿記も航行の授業で一通り習っているので、特に問題は感じません。
高校のころの授業と比較して、面白いと思うのは、日本の高校では、簿記はとにかくやって覚えろという感じで、
仕分けをしこたまさせて、その答えあわせをするというほう方法を取っているのに対し、
こちらはさすがヨーロッパということで、こまかーく、言葉で簿記の記帳の流れを説明しようというところです。

学生の皆さん非常に優秀な人たちが集まっているのですが、結果的に混乱の坩堝に陥っています。

Vlerickは一年制の学校ですから、初期のころは、ビジネスに必要な基礎を固めるような授業であふれています。
ですから、基礎が固まっている学生が来た場合、物足りないのではないかと思います。
僕の場合は、簿記については大体知っているのですが、基本の見直しという意味と、英語での簿記実務の入り口ということで、むしろこれくらいのレベルからやってくれてありがたかったりします。

2009年9月6日日曜日

Managing across cutures

この授業では複数の文化間での作業のマネジメントのポイントを学びます。

先のケースとマネジメントの授業はVlerick MBAの目的、その後の仕事の概要、そしてMBAでの学習の意味を大まかに把握するために重要なものでした。一方、こちらの多文化に関する授業は、88人、41の国籍の学生で実行されるVlerick MBAのインターナショナルな作業のガイドとなるものです。さらには、理想的な多国籍チームというものがどういうものであるのか、例を示してくれるようです。

今回第一回目の授業では、かなり幅広い方面での文化間での差が提示されています。
1.環境との関係
2.男性的・女性的
3.時間感覚
4.コミュニケーション感覚
5.空間感覚
6.権力の配分
7.社会構造
8.ルール感覚
9.考え方
です。

単純に知的好奇心の観点から面白いと思ったのは、時間のとらえ方に関するとらえ方でした。これは、文化圏によって時間が初めから最後に向かって一直線に進んでいくという見方と毎日サイクルが繰り返していくように考えるという見方とがあるというわけです。

僕の場合は、実はサイクルでは見ていなくて、直線で見ているということがはっきりわかりました。アメリカ人などでさえもサイクルで見ているようでした。たぶん、日本は特にサイクル型なのではないかと思います。ロジックも直線型とサイクル型があって、僕は小学校の時から直線型、一般にアジアはサイクル型だといいます。

あと、善し悪しのとらえ方で、恥じるという見方と罪であるという見方との二つがあるという話も印象的でした。割と「恥じるという感じはどういうこと??」という位、恥に対する見方が薄い国の人がいたりします。そうして、僕は恥という感情に支配されている日本から来ているので、まあ思わず、いや、恥はわかるよ、という反応をしてみたところ、先生にちょっと説明してみてよと、突っ込みをいれられてしまいました。これが、今回MBAクラスの中での初めての発言となりました。

中々意見が言えなくてもどかしいなあという感情に支配されていたため、思わず、その、英語で発言することの、日本人にとっての難しさと絡ませて、恥についての説明をしてしまいました。例がよくなかったなあと我ながら思いました。周囲に対する日本人の意識の強さと、その元になっている周囲の意見の重さ、などを説明しました。実はこの理解のバックグラウンドになる日本人の恥に関する意識について、以前どこかで読んでいたので、その後のDeanの家での飲み会では、何人かのクラスメートに、農耕文化と集団作業の日本人にとっての意味の重さからその結果としての腹切り、やくざの指つめに至るまでを一応解説しておきました。

話は前後しますが、そもそも「多国籍集団での作業というのは、生産性が悪すぎるのではないか?」という疑問が頭をもたげます。この授業の中では、各文化の著しい差、そのために起こる不信、紛争などをうまくマネージメントしましょうという方向なのですが、そんなに難しいなら、いちいち、多民族で作業するのではなく、日本のようにモノカルチャーでやれば、すっきり簡単、生産性も上がるだろうという気がします。これは、僕自身のロシアでの実務の中でも当然のように湧きあがってきた疑問であり、この疑問があったからこそ、世界のMBAの中でももっとも幅広く多国籍で人材を集めているVlerickに興味を持った理由の一つでもありました。民族の固まりを最低限にすることによって、日本人だけで固まってしまうというような、よくある留学の風景になることを防止しているのだと理解できました。そして、そこまでこだわっている多民族性ですから、当然に、「理想的な多文化マネージメント」というものを論理面、実務面で提示されるはずだと感じていました。

先生の話では、実際にそういった成功例を今後紹介していくとのことでした。また実際問題、日本企業でさえも他国に進出するにあたって、モノカルチャーでやっていけるわけはないので、今後ますます、多文化マネジメントの重要性は増加していくと思われます。そしてそのように、授業の中でも解説がなされていました。

後この授業で使われたケースは大韓航空の事故発生に至るコミュニケーションの問題を扱ったものと日本企業での不可解な人事決定に関するものでした。

先生は北京のVlerickMBAで指揮をとっている人物でした。ニュージーランド人で、日本やタイでも実務の経験があるようでした。来週もまた授業があるので楽しみです。

2009年9月5日土曜日

Introduction to Cases&General Management

初授業でした。

授業が始まってからCaseを渡され、とりあえず、20分で読むようにと時間を指定されました。
その後、グループ分けが行われ、僕はヨルダン人、インド人、アメリカ人、一人失念と日本人の僕の5人のチームに入りました。チームごとに個室が与えられ、グループ作業をします。

ケースをスピーディーに読み、それを分析、グループ内でディスカッションします。
ケースの内容は若くしてマネージャーのポストに就くアメリカ人が
いくつかの問題に遭遇していくか中で、どのようなアドバイスを与えるかというもの。
Harvard Business Schoolのケースで、非常にクラシカルな内容であるとのことでした。

グループ内でそれぞれが意見を述べ、グループとしての意見として集約し、教室に戻ります。
ディスカッションする時間も30分程度でした。

教室では、その話合った内容を学生たちが先生に伝え、先生がそれに対して
フィードバックとしてのお話をしてくれます。

短時間のディスカッション・分析では見えてこなかった側面がそこで徐々に明らかになってきます。
さらに、そこから先生は問題をフレームに従って分析していきます。

注目すべきは、個々人の立場に立った問題分析方法を提示していることでした。
「新しいボスが現れた場合、部下の立場として何を期待するか?」
「ボスとして、新しい部下に対して何を期待するか?」
といった設問が設定されます。
こういった質問に個々人が答えることによって、自分の立場で問題のポイントが見えてくるというわけです。また、学生個々人が教室の中で発言するため、それぞれの考えを客観的に観測することができます。ついでに、非常に広い国籍プールがあるので、文化的背景も生で感じることができます。

解説の中で、Functional organisationとProfit cetner organisationの違いに焦点が当てられました。
前者はいわゆる縦割りの階層構造型組織で、後者は利益を作り出すチームごとに権限を分権し、これまでセールスと製造の間に政治的溝がったところを壁を取っ払って、なおかつセクションを小さく分割するというものです。(わかりにくい説明でごめんなさい)詳しくはこちらなどで。。。




80年代90年代にこういった組織構造、経営手法が注目され、コンサルティングファームが活躍、
その潮流で、ヨーロッパにたくさんのMBAが設立されるようになった、と説明していました。
そして、MBAの学生としては、後者のProfit center型の組織に就職するべきで、
おおむね、Functional organizationでは力を発揮できず、不幸な会社生活を送るだろうといいます。

ケースの中で紹介されていたのは、問題を抱えるチームでした。
そして、その状況の打開のポイントが描かれます。
非常に簡単、基礎的なことですが、すべての活動の基礎となります。

1.目標設定
2.組織のデザイン
3.個人的なリーダーシップ

今後の学習の中で、これらのポイントに関するスキルを身につけるということです。
そして、この学校ではソフトスキルの習得にもかなり力を入れているとのことです。

あんまり寝ていないのですごく眠かったのですが、
興奮しながら授業に参加することができました。

2009年9月4日金曜日

キャリアサービスのイントロ

今日は半日、キャリアサービスのイントロダクションをクラス全員に対して行ってくれました。

Vlerickのキャリアサービスの質の高さは、3ヶ月以内就職率100%という数字からある程度予測はできていたのですが、今日の話の内容で、なるほど理にかなっているシステムだと感じました。

Vlerickではまず、就職を決める決め手となるネットワーク作りのイロハから学生たちに教えていきます。ネットワークを作る上での理論面でのワークショップが近々行われます。さらに、卒業生などを招いて、在校生との交流を促進させたり、メンターというシステムを採用して、Vlerickの卒業生であるメンターと学生とが一対一で面談できる状況を作り出してくれています。また、僕は、他国の夏のサマースクールでファイナンスの勉強を三週間ほどしてきたわけですが、その際メンツはインターナショナルでしたが、基本的に授業を受けるだけという内容でした。ネットワーク作りのためのサポートは学校側からは特になかったのです。このことから、Vlerickが学生同士、あるいは在校生とアルムナイ、さらには将来の採用者までのネットワーク作りをシステムとして行っているということが明確に理解できます。

そのため、日本人の中でも割と引っ込み思案の僕でさえも、毎日英会話の授業を受けているときよりも、はるかにたくさん英語で会話をすることができています。理想的な英会話トレーニングといってもよいかと思います。

さて、Vlerickでは仕事をゲットするにいたるまでの過程をいくつかのイベントといくつかのガイダンス、自己分析、戦略構築、ネットワーク構築、などなどといった具体的な方策で彩っています。またその中心には、本人の適性、本当にやりたいこと、本当に人生で目指したいことがあると強く主張します。全く理にかなっていると思います。今日の講座の最後では、「成功は必ずしも人を幸せにしない、幸せは必ず人に成功をもたらす」という言葉の引用で締めくくられました。僕はこのVlerickの人たちは信頼できると、強く感じています。

明日からついに、実際の授業が始まってきます。読み物が早速たくさんあります。教科書も例の電話帳サイズのものが三冊とりあえず渡されました。重すぎて、一度に家まで運べないため、一冊は学校のロッカーに置いたままです。

2009年9月3日木曜日

Vlerick MBA 2009 二日目

今日はまた、学校の紹介の日で、学内の設備に関する説明を受けたり、Full Time MBAの学長の話を聞いたりしていました。

ダイレクターは南アフリカ出身で、話の内容などからして、相当重厚な知識と経験を持っていると感じました。

彼はまず、Vlerickの特徴をランキングなどから解説してくれました。

Economistのランキングで世界14位、ラテンアメリカビジネスのランキングで世界20位、他にインターナショナルランキングで世界トップという数 字を出していました。FTに関しては世界74位で、この結果に関しては、ランキングの指標がサラリーに偏っているためだと解説していました。ヨーロッパの スクール間のランキングでも、ケンブリッジの次とか、オックスブリッジの上にランキングされているものもあるとの話でした。

学校の特徴としては、現在88人の学生で、41カ国から集まっているといいます。実は、2名ビザの申請で到着が遅れていて、現在の進行状況では、このまま参加しないことになるかもしれないとのことでした。

Vlerick MBAを選択する理由について、このイントロダクションの中で、学生とダイレクターの両方から話を聞くことができました。色々な見方を総合して、ダイレク ターは、Vlerick MBAでは学生一人ひとりが一年後にまったく別の人間になっているだろうといいます。毎日少しずつパーソナリティーが変化していくといいます。そして、そ ういったことがキャリアチェンジにつながったり、サラリーのアップにつながったり、そして何よりも自身の目標の実現、ひいては、社会貢献の実現につながる といいます。

また、ファイナンシャルクライシスに関しては、就職市場に確かに大きな影響を与えているが、Vlerick MBAからはほぼ確実に希望する進路に進めるだろうといいます。ある程度誇張というか、暗示的なものが含まれているとは思うのですが、実際、ランキングで 見ると、Vlerickは就職率100%を誇っています。それなりの効果がMBAでの経験から期待できるのだと思います。

さらに今日は、エグゼクティブMBAやパートタイムMBAのキャンパスがある同じベルギーのゲントという町に行ってきました。これは、ビジネススクール全 体の始業セレモニーのためで、ビールなどをバーで飲ませてもらったあと、ホールで非常に長い始業のスピーチを聞くこととなりました。建物内でのマイクの反 響が悪く、ほとんど聞き取ることができなかった上に、終了時間はもう夜の10時を回るところという具合に、ハードなものとなりました。

今日はバスの中でチェコ出身の人に当時のチェコの民主化の状況や、そのまえの社会主義時代の話、西側からの影響の話などを聞くことができました。ロシアと 東欧の民主化の潮流の違いや、その潮流の違いを作る下地となった地理的状況の差、文化的状況の差、あるいはそれらを差し引いても残るロシアとの共通点など も何となく理解することができました。それにプラスして、日本にとってのマーケットという視点でのロシア、東欧、西欧の差がかなり如実に理解できたように 感じます。

まだ授業は始まっていませんが、学べることがあまりにも多くて、刺激的です。

Vlerick MBA 2009-2010 初日!

今日待望のVlerick MBAの初日でした。
とはいっても、授業があったわけではありませんでした。
朝食とランチをクラスメイトと一緒に食べたり、
ディーンの話を聞いたりという塩梅です。
今日初めて知ったのですが、ディーンはこれまでINSEARDで教鞭をとってきた人物とのこと。
Vlerickでは今年が初年だそうです。
彼の話の中で最も強調されていたのが、
Vlerickの多様性、かなり幅広い国からの学生で構成されたクラスだそうです。
100人と小規模のMBAなのですが、41カ国から学生が集まっています。
その国籍の種類ははるかに学生数の多いINSEARDよりも幅広いそうです。
また、ほとんどの学生が複数の国での就業経験を有しています。
面白いのは昨年まで50人程度の規模だったのが、
今年は100人程度とほぼ倍に学生数を増やしていることです。
授業料も年々かなりの幅で増加しております。
数年前と比べると、学費は二倍以上になっています。
ですから、学校の収入も二倍以上増大しているということです。
また、多国籍ではあるもののインド人の数が多いことも特徴です。
おそらくこれらの現象は、学校がそのプレセンスを増大させるために
攻めに出ている表れで、増大した収入でスタッフを増強させたりしているのではないかと思います。
同時に、インド人が多いというのも、相対的にGMATで高得点をとっている
インド人を積極的に増やすことで、GMAT平均点の底上げ、
その結果としてのランキングの上昇を狙っているものとみられます。
100人のうち、五人ほどロシア人がおり、一定の勢力となっているようです。
これはVlerickがロシアを向いていること、ひいてはヨーロッパ自体が
ロシアを近場のニューマケットとして戦略的重要とみなしているあらわれと思えます。
そもそもVlerickはロシアサンクトペテルブルグにPartTimeMBAの学校を有しています。
日本人は三人が参加しています。
昨年も三人の方がおられたようですから、
割合的には減っていると解釈できます。
今日はまた、自己紹介のコーナーもありました。
アメリカ人でオバマの選挙のバックアップをやっていた人や
モスクワで3年務めていたオランダ人などに興味を持ちました。
非常に幅広い人材がいて、同時にかなり自由な雰囲気があるところです。
Vlerickに入学してよかったと、心底思いました。
授業も楽しみです。しかし、今週中は授業はなく、イベントばかりです。

2009年8月28日金曜日

選挙っすね。

日本では総選挙でえらい盛り上がっているようです。

選挙に絡んで、僕も最近は政治系のブログに目を通すようになっていますが、
ああなるほど、こんなに民主は優勢なのかと、びっくりしています。

海外から日本の政情の様子を見ていると、
以前から、なんでそろそろ民主に票が移っていかないのか?
と、不思議なくらいでした。

なにしろ、ここ十数年にわたって、
恒常的に自民党政権批判が続いていたじゃないですか。

今回一気に自民党政権がひっくり返って、
民主党政権になろうとしているのは、
案外裏で動くアメリカの強さと
中国の強さが逆転したからではないか、
などと思うような話も出ていたりするようです。

民主党政権奪還後の日本政治、外交も心配ですが、
自民党に戦後一貫して政権を任してきた結果の
利権の硬直状態もこの辺で正さなければいけないことは
確かなように感じます。

この二つの政党から政権与党を選ばざるを得ない
日本は不幸かなあと思います。

今回の政権交代にはネットの日本社会への浸透が
一つの要因であることは間違いないでしょうから、
今後、どんどんこれが進行して、
より日本のためになる政治家が政治の表舞台に
出てくるようになるのではないのかなあと、
ひそかに期待しています。

今回選挙はその第一歩に過ぎないのではないでしょうか。